Flower草花の栽培ポイント

ユリの育て方

・植え替え・植え付け
基本的に深めに植え付けるのがコツです。ユリは球根の下から出る「下根」と上から出る「上根」という2種類の根を持っています。特に上根は水分と養分を吸って茎葉を育てる大切な役割があります。ですから、植え付けが浅いと、上根が十分に根を張れずに全体の生育が落ちます。

地植えは球根の高さ2コ〜3コ分の深さに植え付けます。鉢植えは深さのある鉢を用いて、球根がちょうど鉢の高さの真ん中にくる深さに植えます。

・水やり・肥料
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。地植えも乾くようならしっかり水を与えるようにし、乾燥防止のためにわらや腐葉土を敷きます。肥料は春に芽が出て葉を広げはじめた頃と、花が咲き終わった後に1回ずつ、粒状の化成肥料などを株元に少量ばらまきます。

・用土
種によって好む土質がやや異なります。鉢植えは赤玉土(中粒・小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた用土が適してます。

・季節・日常の手入れ
茎が長く伸びて倒れそうなら支柱を立てます。枯れた花をそのままにしておくとタネができます。タネを作るために株はたくさんの栄養を使ってしまいます。そうすると球根に十分栄養が行かず、球根が十分に太れません。球根が太れないと、翌年は花が咲かないかもしれません。ですから、花が咲き終わったら、付け根の部分で摘み取ります。手で簡単に折りとれます。

・日当たり・置き場所
種類によって生育環境が異なります。

 

ダリア育て方

球根の植え付け ポイント
球根の植え付け適期は3月下旬〜4月が適期です。土にはあらかじめ肥料を混ぜ込んでおきましょう。植え付ける深さは5cm〜10cm、球根は寝かすような感じで斜めに植えます。細い首になっている方に芽があり(この部分を『クラウン』と言います)、そちらが上になります。

鉢植えは下に根が伸びるスペースを確保するためにやや浅め(3cm〜5cm)でもかまいません。巨大・大輪種で7〜8号(直径21cm〜24cm)鉢、中・小輪種で5〜6鉢(直径15cm〜18cm)に1球が目安です。

植え付けと同時に支柱を立てておき、茎が伸びてきたらひもで緩く固定していきます。

仕立て方・作業 ポイント
一本仕立て(巨大輪種の場合)
巨大輪種は主茎をメインとしてその頂点に1輪の花を咲かせる『一本(天花)仕立て』が適しています。球根から数本芽が出てきたら、丈夫そうな1本を残して他はかき取ります。残した茎は伸びるに任せ、株元から2〜3節の位置にあるわき芽は4本ほど残し、他はかき取ってしまいます。頂点につぼみが数個付いたときは、一番大きなものを残して他は取り除きます(たいがいは真ん中のつぼみを残して側面のものをとります)。花を咲かせる茎とつぼみの数を絞ることで、より大きな花を付けるようになります。
頂点の花(一番花)が咲き終わったあとは、株元から2〜3節の位置で主茎を切り戻すと、残しておいたわき芽の先端から再び花(二番花)を咲かせます。どの段階でも、不必要なわき芽はすべてかき取ってしまうのがコツです。

摘心仕立て方(中輪・小輪種の場合)
中輪・小輪種は一度にたくさんの花を咲かせる『摘心仕立て』が適しています。球根から芽が出て、主茎の大きさが3〜4節の丈になったら先端の芽を摘み取ってしまいます。すると、下の方からわき芽が伸びて来ます。わき芽が2〜3節の長さになったら先端の芽を摘みます。こうして枝数を増やすことで咲く花の数も多くなります。ただし、この方法だと1輪ずつが小振りになるので巨大輪種は適しません。

切り戻し
夏になると暑さで株全体が弱り、花がつぼみのまま枯れたり、咲いても花色が悪くなったり、咲き休むことがあります。夏バテ株したは、株元から30cm〜40cmの位置ですべての茎を思い切って切り戻します。秋に涼しくなるとわき芽が伸びてきて再び花を咲かせます。ダリアは太い茎を切ると中空の筒状になっています。空洞に水がたまるとそこから腐ってくることがあるので、節のぎりぎりの位置で切るか、切り口にアルミホイルをかぶせて水の侵入を防ぎます。水がたまってしまった場合は側面に穴を開けて水を抜きます。

日当たり・置き場所
日当たりのよい場所が適しています。日照不足になると花付きが悪くなるので注意しましょう。

霜が降りる頃に茎葉が枯れて地中に球根が残ります。凍結の心配のある場合は掘りあげて、段ボールや発泡スチロールに腐葉土やバーミキュライトを詰めて、その中に埋めて春まで貯蔵します。凍結した球根は腐ってしまいます。

水やり・肥料
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。春と秋の生育旺盛な時期は、極端な乾燥に気をつけて、しっかりと水やりをしましょう。地植えは球根を植え付けた際にたっぷりと水を与えますが、それ以降はひどく乾燥する場合を除いて特に必要ありません。

肥料は球根を植え付けるときにゆっくりと効く化成肥料を土に混ぜ込んでおきます。追加として芽が伸びてぐんぐん生長する初夏と、暑さが過ぎて再び生長を始める秋口に同じものを適量施します。追加の肥料は固形の油かすでもかまいません。鉢植えは、それに加えて1番花が咲くまでの間、薄めの液体肥料を10日に1回与えてもよいでしょう。

黒葉(銅葉)系は肥料が多いと葉色がぼけることがあるので、具合を見ながら加減しましょう。

用土
水はけのよい用土が適しています。赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土や市販の草花培養土を使います。

ふやし方
分球、さし芽、タネまきで増やすことができます。

分球
秋に球根を掘りあげて貯蔵しておき、春に芽が確認できるようになってから行います。植え付け直前がよいでしょう。1つの球根に1つの芽が付くようにカッターナイフなどで切り分けます。芽が付いている首の部分は細くて折れやすいので丁寧に扱いましょう。折れてしまうと、どんなに立派な球根であっても芽は出ません。秋に掘りあげた時点では芽が確認できないので、球根を分けるのはむずかしいです。

さし芽
かき取ったわき芽を土に挿して乾かさないように半日陰の場所で管理します。

タネまき
タネまきの適期は4月です。

かかりやすい病害虫
病気 灰色カビ病 害虫 フキノメイガ(幼虫)
高温多湿で風通しが悪いと灰色カビ病が発生します。枯れた花や傷んだ葉っぱから発生しやすいので、株は常にきれいにしておくことが大切です。

フキノメイガは茎内に進入して内部を食い荒らす害虫です。定期的な薬剤散布で予防します。

まとめ 
系統別(巨大輪、中輪・小輪)に仕立て方を変える
球根の首部分(クラウン)を折らないように注意
夏は暑さで弱るので、思い切って切り戻す

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。